2012年7月9日月曜日

沖縄問題を考えた

(露草)
昨日の昼間は、宇治の実家の畳の上で、寝転んでテレビを見ていました。その時掛かっていた番組は、ひな壇にコメンテーターを並べて、様々なテーマを論ずる番組だった様に思います。テーマごとに論者が熱く語ると、それに「熱い」とか「ぬるい」等と、ひな壇のコメンテーターが判定を下すというものでした。
何人目かに、沖縄在住の元海上自衛官と言う人が出て来て、沖縄の現状についての苦言を述べていました。
曰く、沖縄の民意は、反米、反体制で占められていて、義務教育のレベルも全国最低になっていて、左派系活動家の巣窟状態に成っている、と言うものでした。沖縄県は非常に貧しいと言われますが、県民所得で1.000万以上の高額所得者の割合は、むしろ全国17番目と高くなっていると述べていました。政府からの補助金行政で、既得権益者がそれらを分け分けしている、と主張しているのです。
    戦後、沖縄に米軍基地が居座って今日まで日米の防衛協定の現場で有り続ける事から、私も、県民のストレスは大変なものだと理解するのですが、もしも日本の防衛上、沖縄の米軍基地が不可欠で有るならば、日本政府は日本の防衛協定上の米軍基地の必要性と意義を、沖縄住民にもっと誠意を持って丁寧に説明して、納得を得る努力が必要ではないでしょうか。


普天間問題では、「最低でも県外へ」などと情緒的発言で問題をこじらせた最初の総理大臣以降も
(きくいももどき)
民主党政権は、、沖縄県に対する真摯な取り組みが決定的に不足しているのでは無いか、と思われて仕方有りません。
大戦末期、米軍の上陸作戦で、多数の島民に犠牲者が出たと言う事実は、大変重たいものですが、太平洋戦争では沖縄のみならず、本土で広島、長崎に世界で初めて原爆が投下されました。更に東京大阪など大都市への本土空襲で、何十万もの銃後の国民が犠牲に成ったのです。
原発の立地自治体と同様に、いつまでも政府からの補助金をチラつかせて、沖縄県の民意を金で黙らせようとする様な従来手法は、いつまでも続くものでは無いと思うのです。
その様な事から、2011年3月の米国務省の日本部長ケビン・メアによる「沖縄県民は、日本政府への誤魔化しと、ゆすりの名人だ」との発言が出て、一気に物議をかもした原因があるのでは無いかと思うのです。
私たち本州に暮らして来た者達は、日本の防衛の最前線として、米軍基地を沖縄に押し付けて来た事への、どこか後ろめたさが有るのかもしれませんが、沖縄県民の反米や基地移転の反対運動に、意見が言いづらく成っている様に感じるのです。
ここ最近、国際展開する米軍のイラク駐留が終わり、アフガニスタンからの撤退が現実の物になると、世界の軍事的な備えは、一気に極東に移る事になるのではと考えられます。
(アブチロン 別名浮釣木うきつりぼく)
中国の年々の軍備拡張はめざましく、その海洋進出は日本の尖閣列島を含む東シナ海やフィリピン、ベトナム沖の南沙諸島で、関係国とのトラブルを引き起こしつつあります。更に、北朝鮮の動き次第では、朝鮮半島の軍事的緊張が、いつまた、一気に高まら無いとは限りません。
再三の更迭で、とうとう民間出身の防衛大臣が新たに就任しましたが、就任早々オスプレイの沖縄基地配備で苦労を余儀なくされているようです。
防衛協定の相手国アメリカからすれば、国内政治で同じ党内すら纒め切れ無いのと同様に、日本政府は国内与論も纒め切れないとして、そろそろ、日米のパートナーシップに嫌気が差しても、仕方が無い状況と考えられます。

0 件のコメント:

コメントを投稿