2011年7月24日日曜日

国の安請け合い

  何から何まで国で面倒見ますと言う、この人たちに何時までも国を任せていて大丈夫なのしょうか。一見、国民に優しい政治のように受け取られがちだが、それは、子供手当てにしても、高速道路無料化、農家の個別所得保障にしても、そのほとんどが結果的に、国民の目線を誤魔化す約束でしか無かった事が、後になって分ってきた。そして「あの時のマニュフェストは、考えが足らなかった。国民に率直に謝りたい」と今になって言われても、謝って済む問題なのだろうか。以前にも書いたが、源発事故についても「最後まで国が面倒見ます」と当初から言い続けている。語気を強めてはいるが、あまりにもひとごとの様に軽い言葉のよいうに思えてなら無い。後になって、「あの時はそう思っていたのですが」と言われてしまいそうで、到底鵜呑みに出来ない発言だ。
 簡単に、国が面倒を見ますと言うあの人たちは、勿論、自分達の懐で面倒見ますと言っている分けは無く、それは、全て国民一人一人に面倒を肩代わりしてもらうと言う事なのです。そのことは、必然的にその資金手当てには初めから、増税が念頭にあります。要するに、財政事情の悪い中、抜本的な予算の見直しで余剰資金を捻出していくと叫んでいたこの人たちは、ただひたすら、選挙に勝つ事だけが目的で、票を貰いやすい人達をターゲットにしたに過ぎ無かったのです。
 最近でも、予防ワクチンの摂取で注射器の使いまわしが原因とされているB型肝炎訴訟の和解について、国民受けとも取られる、とても寛容で気前の良い和解条件が言われています。不幸にも、B型肝炎に苦しまれている方々には同情しますが、45万人とも言われる感染者に対して、一人50万~3.600万が支払われると言う和解条件と言い、その為には一般国民に1兆円~3兆円の増税が必要になる金額だと言われています。皆さんは納得されるでしょうか。
 過去にも、チッソによる水俣病訴訟や、福岡のカネミ油症事件、薬害エイズ問題など、水銀汚染や薬害訴訟が記憶に有りますが、これらはいずれも企業による患者賠償で、それらの保障条件と比べて整合性の有る結論と言えるのだろうか。
 放射線のセシュームに汚染された牛肉が全国に流通して、既に消費されたという最近の事例を見ても、当初の国による気配りと指示が適切であれば、防げた可能性があります。この件についても、自分達の対応の遅れや、指示が徹底されなかった事で、汚染牛肉は全て国が買い取り、焼却処分すると言っています。国の失態が国民の税金で賄われる卑近な例です。
 いずれも、国で面倒見ますと安易に易々と発言していますが、財政事情の逼迫している我が国で、全ては国民の負担でまかなおうと言う考え方なのです。東日本大震災の復旧、復興には何十兆円もの経費が見込まれる状況下、なんとも安易で頼りない現在の与党や内閣で大丈夫なのでしょうか。
 政治をなりわいとしている、素人のような政治家達によって国民の生活が翻弄されています。今までの蓄えがあるからこそ、傍観している国民もこの先、そんなに余裕が有るのでしょうか。米国も中国始め新興国や欧州各国も、政治経済共に多くの問題が表面化してきており、日々の出来事から少し目を逸らしているだけで、世の中の動きが目まぐるしく感じるのは私だけなのでしょうか。
 

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