2011年4月11日月曜日

福島第一原子力発電所のこと(4)

 先日、NHKのTVで福島第一原子力発電所の現在の状況について、元原子力安全委員会の委員長、松浦祥次郎氏が出て来て、原発の安全性に対する過去の認識が間違っていた事を謝罪していたが、現在起こっている事態に付いては、今頃、謝ってすむ問題ではない。
 昨日、大変、嫌なものを見てしまった。YouTubeで京都大学原子炉研究所の小出裕章助教のセミナーの模様だ。よくは知らないが、彼はどうも原発の推進に反対する人かもしれないと思うのだが、それにしても政府や東電それに通産省の原子力安全保安院等からは聞けない福島原発の切羽詰った現状が語られていた。私はその状況について、詳しく理解したわけではないが、最悪の場合、再臨界という状態になると、原子炉内の燃料棒が格納容器の底に溶け落ちて温度管理が出来なくなり、格納容器の破壊を伴う水蒸気爆発が起こった場合、とんでもない量の放射性物質が大気中に拡散されるる危険性が想定されると言う。200種類以上にも及ぶ放射性物質は、広島に落とされた原爆の800倍の放射性物質を大気中に放出し、現場の半径700キロが直下の影響を受ける可能性が有るとの事だ。チェルノブイリ原発事故の場合で15万平方キロに及ぶ地域がその影響を受けたが、福島原発で同様の事が起こった場合、その影響は、37万平方キロの日本の国土の60%に及ぶと述べられていた。東日本大震災での福島第一原発の事故発生以来、政府は、極力、国民が動揺しないよう情報発信に勤めてきた。そして、過去から原子力発電事業を推進し、主導してきた学者たちの解説も自己保身からか歯切れが良くない。
 巷の民放の番組などでは、長年、放射線に携わっている医師などを引っ張り出して来て、現状程度の放射線量は、人体にとって何の影響も無い、などと言わせたり、しきりに関東地域で取れた野菜などが、風評被害にあっていると伝えている。しかし、現実に今、福島原発の30キロ圏内は、事故現場から漏れる放射性物質の影響を受け続けているはずで、風向等の気象条件次第では、同心円状とは限らない。現在でも、人体に直ちに影響するかどうかは別にして、放射性物質の拡散は、もっと広い範囲に及んでいるのが実情であると思う。
 昨日の民放で、原発大国のフランスでは原発の状況や放射性物質の状況などを政府機関で一元的に情報発信しており、できる限り透明性を確保しているとの事であった。
 一時しのぎの気休め的な情報を発信するのではなくて、政府も原子力安全委員会も、信頼性のある情報発信機関に情報を一元化し、内外に正確で透明性のある情報を発信してもらいたいと思う。そうする事で、間違った情報やあらぬデマ、風評被害を拡大しないで済むのでは無いだろうか。 

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