2011年9月9日金曜日

前原発言に思う

   朝刊に目を通すと、民主党:議員立法、政調独自で提出判断 政府との調整チーム廃止。と言う目次が目に付いた。おりしも、他の目次に、前原政調会長、米国で武器三原則の見直し発言とある。そこには、防衛大臣も寝耳に水の発言と出ているので、これも、政調会長個人の考えを、米国の公式の場で述べたものと思われる。
 そもそも、民主党政権が発足した当初から、鳩山首相の沖縄米軍基地県外移転発言に始まり、菅首相にいたっては、突然の消費税増税問題を皮切りに、どんどん、事前調整無しに自前の発言を口にすると言う不手際が問題となり、発足当初に、政権そのものの勢いを削いでしまった過去がある。
 民主党政権3人目の野田総理が誕生したが、未だに民主党は党全体の政権運営に意思の統一を欠くという重大な欠陥が見られる。政権党としての経験不足といえばそれまでになるが、政権党としての、とても基本的なまとまりが見られない事が、一向に改まる気配を見せないのだ。
 そもそも、民主党自体が、保守よ寄りの議員から元々社会主義を目指して活動してきた議員まで、あまりにも政治信条の統一を欠く寄せ集めの集団となっていて、その意思の不統一が、様々な矛盾を生じる元凶となっているのではないだろうか。
 そうした、政治信条の違う政治家達を無理やり寄せ集めて、自民党と言う保守政権の対極の党を作ろうとした所に、矛盾を生む原因があると思うのですが、
2大保守政党が政権を競う状況や、保守と純粋のリベラルの2大政党が交互に国民の新任を競うような成熟した政治状況ができていない所に、未だに日本の政治の屋台骨が定なら無い原因があるように思えて仕方が無い。
 当初の、記事の感想から外れたが、政治信条のずれた議員を寄せ集めて、意思の統一を図り、国政を司って行くというのは、誰が首相になっても、おいそれとは行かないのではないだろうか。ましてや、野田総理は、代表戦を競ったライバルに気を使うあまり、前原政調会長に党の政策立案で内閣を超える権限を与えてしまった様に見える。事実そうなっていると思われるが、これが内閣の国政運営上大きな制約と成らないかと懸念される。
 それと、夫々の所管大臣がものを言う時には、少なくとも閣内で意思の統一が図られている事柄以外については、個人の考えを野放図に言い放つのではなく、丁寧で、慎重なもの言いの配慮が欠かせないと思うのです。
 せっかくの新内閣、現下の非常時が続く国政に、何かを残すことなくマスコミの餌食になるような事の無い様気をつけてもらいたいものだ。

 

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