随分と早い、入梅となって、おまけに台風まで来ている。連日の雨模様で、今日は、とうとう一歩も外に出なかった。と言っても、実は理由があって、家の中での作業に忙しかったのだ。
3日ほど前、色々調べた末に、アナログレコードを再生する為のフォノイコライザーを購入した。
東京、青山のオーディオギャラリーがネットに出した、フェーズテック EA-5と言う製品で、協同電子エンジニアリングと言う会社が出しているものだ。
新製品ではないが、発表以来とても評価が高く、数々の賞を取っている。販売価格が7万弱するものを中古の価格、3万6千円ほどで手に入れた。
数年前、少し無理をして、プリメインアンプを、セパレートアンプに入れ替えた。退職後で贅沢と思ったが、それでも、奥さんに気兼ねしながら日本橋の河口無線に発注した。
ところが、導入したアキフューズのプリアンプC-2400は、アナログレコードを聴くためのイコライザーを後付で増設しなければならなかった。同時に購入したパワーアンプのA-30 と価格がそんなに変わらないと思えるぐらい高い。
その時点で、私は、まあいいか、とあっさり諦めていた。そのうちアナログボードは追加すれば良いと思ったのだ。その頃は、ほとんどCDを聞くことが多くて、その外には、あまり興味を持っていなかった。その時から、SME 3009RのアームにortofonのMCカートリッジKontrapunkut aを載せたドイツのターンテーブル、アコースティック シグネチュアーのSambaはリビングの飾り物になっていたのだ。そのうち、そのうちと思いながらずるずる時間が立っていた。
アナログプレーヤーのセットだけで、いくらしたか、など知ら無い妻からは、「お父さん、あれ聞かないんだったら、ネットで売れるんでしょ」なんていわれる始末で、そろそろ何とかしようかと思っていた。そこから、評価が良くて手頃な値段になっているフォノイコライザーを、片っ端から調べて、見つけたのが、青山のオーディオギャラリーがネットに出した、フェーズテックEA-5だった。
ネットで支払いを済ませると、翌日には品物が届いた。わくわくして、セッティングを開始し、いざ音だしに入ると、どうしても右側の入力が出ない。様は、右のスピーカーから音が出ないのだ。
久しぶりに、アームの調整を入念に済ませ、期待してレコードに針を降ろしたが、片チャンネルから音が出ないというアクシデントで、どたばたが始まったのだ。
MMのカートリッジとMCカートリッジを交互に替えて視聴し、ひょっとして、フォノケーブルやラインケーブルに不具合は無いか、などの可能性をチェックしていった結果、どうも、届いたフォノイコライザーに原因があるかもしれないと、行き着いた。
青山のギャラリーの担当者に連絡を取ると、こちらでチェックしますので、恐縮ですが、すぐ送り返してください、と言う。それで昨日、先方でチェックした結果製品に問題が無い事が分り、今朝製品が送り返されてきたのだ。そこから、再度自宅でのチェックが始まった。日本橋のオーディオショップのアドバイスを受けながら、一つ、一つやっていくと、どうもアームの線に問題がありそうだ、と言う所までたどり着いた。
ターンテーブルの下側、アームの線に繋げるRCAのプラグを少し強く、指で押してみると、なんと、両方のスピーカーからいきおい良く音が飛び出したのだ。
いずれ、アームを外して、メーカーでチェックしてもらわなければならないが、とりあえず、原因が判明した。外は雨だが、気持ちは晴れ晴れ、何枚も、懐かしいレコードを聴いてしまった。
レコードの音が持つ、ゆったりしておおらかな響きが贅沢で、こんなにいい物だったのかと、アナログ再生をあらためて見直した一日になった。
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