2011年6月3日金曜日

昔のLUXMAN

  日本のオーディオメーカーで草分けの部類に入るLUXMAN(ラックスマン)と言う会社がある。私が最初にこのLUXMANの製品に触れたのは、1976年頃だったか管球式のシンプルなプリアンプCL-32を使った時からになる。その時は、パワーアンプに英国のクオード405との、今となっては、なんとも変な取り合わせの構成だった。これで、タンノイのアーデンを鳴らしていたのだが、CL-32とクオード405との取り合わせで、出てくる音は高音がキラキラするような、とても華やかな美音を発していた記憶を持っている。
 その後、このCL-32のプリが同じ管球式のプリアンプでCL-36に昇格した。同時にパワーアンプがパイオニアの純A級アンプExclusive M4に変わっていた。それからこの組み合わせが、私のその後のメインシステムとして、随分長く続いたのです。
 この様に、LUXMANの製品との出会いは、ステレオの管球式プリアンプが初めてであった。しかし、今となっては、とても悔やまれるのは、そのときシステムに組み込まれていた、ドイツのアナログターンテーブルのDual(デュワル)1229を早期に手放してしまった事だったが、この時、デュワルと入れ替わったのが、LUXMANのPD-444と言うターンテーブルだった。
 この、PD-444というターンテーブルはアームを二本セットできるアームベースを持っていて、当時、LUXMANから発売され、大変注目されたアナログプレーヤーだったのです。デュワルのプレーヤーは、それに比べると何処か玩具っぽく見えた。アームもカートリッジも固定だったと思う。オートチェンジャーと言うのも軽い製品のように思われた。しかし、今になって思うと、あのDual1229と言うのは、別の仕法で、PD-444に勝るとも劣らないメカニズムを持ったプレーヤーだったと思うのです。
 ともあれ、その時の私は、LUXMANのPD-444の導入にまっしぐらだった。まず一本目のアームはフィデリティー リサーチのFR-64sというアームで、今日でも大変人気の高いアームなのです。つぎの二本目はサエクのWE-308SXと言うアームで、これも又、とてもメカニカルで凝ったものだった。その当時、私のオーディオシステムの完成形はプリアンプにLUXMAN CL-36、パワーアンプにPioneerのExclusive M4、ターンテーブルにLUXMANのPD-444、という構成であった。そこにオーディオカセットデッキでNakanichin 670ZXがラインナップされていた。一時、ティアックのオープンリールデッキを持っていたが、世の中は断然カセットデッキに傾いていたのだ。これらで、TANNOYのアーデンを鳴らしていた。
 会社に入って、初めてのボーナスをつぎ込んで買った、山水のモジュラーステレオから10年ほどの間のオーディオの変遷を簡単に振り返って見た。それと最近、PhileWebという電機製品などの紹介ページでLUXMANが28年振りにPD-171というアナログターンテーブルをリリースしたという記事を目にして、遠い昔、私もLUXMANのターンテーブルを使っていた事を思い出したのです。

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