しかし、オーディオシステムを語る時、システムのメインは何かを決めるのはとても難しい。実を言うと、今までそんな事を考えた事が無かった。システムを構成している心臓部はやはりメインアンプのような気がする。いや、電源からのエネルギーをコーディネイトして音色を決めていくんのはプリアンプかもしれないとも思ったりする。しかし直接ソースを音に変換して私達の耳に届けてくれるのは、やはりスピーカーかな、等と色々迷ったが、結論としては一番分りやすいスピーカーではないだろうかと、行き着いた。勿論、音楽ソースあっての再生システムという前提の下での話である。
会社を退職した翌年の2005年に成るが、それまで四国時代から我が家のリビングの正面を占めていたTANNOY ARDENから何かもっと音の広がりがあって、現代的な音場を表現するスピーカーはないかと、色々物色していた。
オーディオシステムは形の無い音の表現を追い求めるもので、人によって切りがないと思うのです。そこで、自分の納得性と懐の範囲で、ベストを尽くすという事になると思うのですが、それは自分固有の感性みたいなもので、ある水準以上では正解が無いように思った。
何度か、大阪の日本橋に足を運んでいるうち、河口無線というオーディオの老舗で、幾つかのスピーカーを視聴していて、とてもニュートラルと言うか、色づけの感じられない、それでいて輪郭の確りしたスピーカーが候補に浮かんだ。それは、私が会社名も含めて、今までに聞いた事の無かった、デンマークのメーカーで、その河口無線が大阪の店の取扱店になっていた。
そこで、視聴したのは、デンマークのDYNAUDIO社のCONTOUR 3.0という物だった。それから、何度も自分の聞きなれたCDを持って店に通って、最終的に我が家に迎える事になったスピーカーなのです。
それは、3ウェイ・バスレフ型のフロワースピーカーで、28ミリのソフトドームツーイーターに15センチのダイカストとポリプロピレンコーン、それにウーファーは20センチのダイカストとポリプロピレンコーンという構成だった。これだと低音のふくらみが如何かなと思ったが、音を出してみると、全く心配は無かった。勿論、TANNOYの38センチ同軸スピーカーのガラス戸を振るわせるような音圧とは違って、ソリッドで、確りした低音に好感が持てた。
幅222、高さ1060、奥行き366ミリの比較的スマートな外形からは、想像できないようなスケールの音場を表現するかと思えば、弦楽器の細やかなニュアンスお醸し出す、優秀なスピーカなのです。最初は、モニター的かなと思わせた響きも、今では伸び伸びとした中に気持ちのいい空間を作り出しています。私には、これ以上無いメインプレーヤーとなっています。
このスピーカーを鳴らしている、Accuphaseのパワーアンプとプリアンプ、それにメロディアンのCDプレーヤー、については又の機会に書くことにする。
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