2011年6月29日水曜日

残り物の扇風機

 弱り目に祟り目と言うのはこういう事か。九州地方は、例年より21日も早く梅雨明けとなった。ここ二、三日を見ると、近畿地方も梅雨が明けているのでは、と思わせる夏日が続いている。朝から27~28度の気温で、空は快晴だ。
 東京電力、中部電力、それに関西電力と玉突きでこの夏の電力不足が懸念される中、昨日、今日と大手電力会社の株主総会が開かれて、株主からは続々と脱原発の提案が出されている。自ら記者会見で、中部電力の浜岡原発の稼動停止を要請した菅首相は、この夏のエネルギィー需給には目もくれず、再生エネルギー買取法案に自らの退陣を賭けており、とばっちりを受けたのは海江田通産大臣だろう。九州の玄海町まで出かけていって、再稼動のお願い行脚をする羽目になっているが、本来、日本列島のエネルギー需給が危機に瀕している以上、それは首相自ら原発設置の首長さんに、直接お願いしに行くのが筋と言うものではないだろうか。このまま政府が、浜岡原発以外の原発に適切な再稼動基準の根拠を示せなければ、地域の首長は自ら進んで責任を負おうとしないでしょう。原発のある市町村は、原発交付金に頼った行政運営上から、再稼動に理解を示したとしても、近隣の市町村や県はそういう分けには行かないのです。
 一度、原発事故が起ころうものなら、直下のみならず、広範な地域に被害が及ぶ事が衆知の事実となってしまったからです。
 電力会社の株主が、脱原発提案を否決したとしても、それは株主の利害だけで決められうことでしょうか。電力会社の原発事業そのものが、一電力会社やその株主によって判断される域を大きく超えた事業と成ったのです。
 テレビニュースを見ていると、この夏は、日本列島総節電ムードに成るようで、我が家でも極力エヤコンを我慢して自然の風通しで凌いできましたが、やはり、こう暑くてはやりきれない。以前、壊れてから買っていなかった、扇風機を買おうと意見が一致して、夫婦で早速近くの量販店に赴きましたが、扇風機コーナーには何処の製品とも分らない、みすぼらしい扇風機が数台残っているだけでした。
 考える事は、皆一緒で私達は一足遅れた。それでも、残り物の可愛い扇風機を一台抱えて帰りました。この夏は、これで乗り切ら無くては!

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