2012年6月18日月曜日

一難去って又一難

   大抵の場合、事態は思ったほど悪くはならないものだ、と言う楽観的な見方があります。今回のギリシャの再選挙も、結果、財政緊縮派の政党が辛うじて多数を占め、ボーナス議席の50議席を得て、緊縮維持派同士の連立政権を目指す方向となりました。
此の事で、ギリシャは引き続きユーロ圏に留まり、欧州連合の財政援助を受けながら、財政再建に取り組んで行く事と成るのでしょう。
今日、月曜日の東京市場の日経ダウも、一時200円高となり、大引けで1か月振りに8.700円代の引けとなりました。
      去年の大震災以来、東京証券取引所の日経ダウ平均は、4ヶ月周期で10.000円台と8.000円台そこそこの高安水準を繰り返し、今回も8.200円台を覗く下値を付けていたのです。私はその日、6月4日の騰落レシオが60%(59.3%)割れと成った事とストキャスティックの水準から、目先の下げは良い所まで来たのではと思っていました。
それに、日本の代表的な上場企業の株価の多くが、一株当たり純資産を下回り、理論的な解散価値以下の水準まで来ていたのです。
  それと、日本の株式市場の売買の担い手は、完全に国内投資家から海外の投資家に移っており、その比率は70%台にも及んでいます。私は特に、仮需と先物で日々上下お繰り返すNY証券取引所の株価水準が気にいりません。と言うのは、NYダウの株価と米国の景気状況は、必ずしもフィットしていないと感じているからです。景気の回復度合いが思わしく無いと言うと、連邦準備銀行のバーナンキ議長が更なる金融緩和の第2弾に出るのではと言って、NYダウは急騰します。また翌日は、雇用指数の発表が思ったほど良く無いと言っては、急落すると言った具合なのです。
つまり、実際の企業業績による株価の上下と言うよりも、日々の金融情勢や、政治的トピックスに株式の先物市場が振り回されて、変動を繰り返している様に思えるのです。そして、そのNY市場に連動して東京証券取引所の株価が上下しているのです。
目先の米国の大きな関心事は、当然、ユーロ圏各国の金融情勢に成ります。そして今は、ギリシャの動向だけでなく、ポルトガルに続き不動産バブルの後遺症に苦しむスペインの金融機関の破綻が問題化しているのです。
欧州中銀は、すかさず、日本円で10兆円の資金援助を決めましたが、それはスペイン国債の金利が危険水域と言われる7%を越える水準まで迫っていたからです。それを放置すればスペイン自体の財務不安に発展するからなのです。
  更に、最近に成って、欧州4番目で、190兆円のGDP規模を持つイタリアの財務状況も、予断を許さ無いと言われています。就任当初、大きな支持を集めた経済学者出身のモンティ首相の緊縮政策に、支持の陰りが見えてきたと言うのです。イタリアの財政懸念の高まりは、経済規模から言って、ギリシャやスペインの比で有りません。
欧州各国を取り巻く金融情勢は、一難去って又一難、と言う状況です。これは当然、欧州や米国を大きな輸出市場とする中国や日本に大きな影響を及ぼす事と成ります。
現在、十分下値に届いたと思われる日本の株価ですが、円ユーロ、円ドルの為替水準と共に、欧州金融当局の財務不安への対応や、米国中国の景気推移への注意深い監視が必要な時期では無いかと思われます。
当面、日本国内の消費税増税に絡む政局も含めて、安心出来ない状況が多すぎる、今日この頃だと感じています。


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