2012年6月1日金曜日

政権交代の恩恵は、、

    一般国民の民主党に対するイメージや期待感は、その政権交代直前に、自由民主党の保守政党としての対局で、革新もしくは改革政党と言う受け止め方では無かったでしょうか。旧来の国の予算を抜本的に見直し予算の無駄使いを改めて、社会で子育てを支援して行くとか、社会インフラとしての箱物行政を改めて、コンクリートから人へ国の政策の舵を切る政策を、マニフェストに大きく掲げて念願の政権交代を果たしたのです。
  革新的な政策の極め付けは、民主党政権の一番バッターであった鳩山由紀夫首相による、沖縄県普天間基地の「少なくとも県外に」と言う方針転換では無かったでしょうか。
  その後の米軍基地建設予定の混迷と沖縄県民の心の動揺は、現在に至るまで収まる気配が全く有りません。日本の防衛問題で、その後の日米協定に微妙な影を落としているのです。
  高速道路の無料化は政権交代直後に取り消され、自動車燃料に課せられていた暫定税率は暫定と言う文字が消えただけでそのまま存続し、若者世帯が民主党の政権交代を支持した一番の動機であった子供手当政策は、野党に押し切られた末、名称を変えて細々と存続する形と成っています。辛うじて、高校の授業料の無償化だけが残っただけです。
  鳩山首相の退陣で、お鉢が回った菅首相は就任早々事前の論議を経ぬまま唐突に消費税増税を持ち出して、一気に不人気を囲ってしまいました。挙句に、尖閣諸島での中国漁船対応の不手際や、これも、事前の打ち合わせも無いまま、TPPへの参加を表明した事などで、内閣支持率が風前の灯と成りかかった時、去年3月11日の東日本大震災に見舞われたのです。
  不人気を囲っていた菅首相は、東日本大震災と、それによって引き起こされた福島第一原子力発電所の原発事故対応を理由に政権にしがみ付き、復旧の遅れと更なる不人気の高まりの中、3人目の野田首相に引き継がれました。
  そして、改革政党として国民の期待を集めた民主党内閣は、今の野田内閣で、過去の自由民主党もびっくりの保守化政党に変貌したと思われます。
  国土交通省は八ッ場ダム建設の再開を宣言し、凍結していた高速道路の建設を再開するのです。さらに、経済産業省に至っては福島第一原発事故の検証も事故収束の目途も無いまま、停止している原発の再稼働をごり押ししようとしています。この内閣の真意は何処にあるのでしょう。
  国政運営に未熟で政権担当能力に不慣れな民主党の若手政治家達が、国民への新たな支持と確認を取り付ける事無く、デフレが収まる気配の無い日本で国民の将来を左右する大増税政策を推し進めようとしているのです。欧州の債務国問題や、不安定な中国アメリカの景気状況を如何考えているのでしょうか。
  日本の政府負債がGDPの200%に喃々としているとして増税の論拠としていますが、今推し進められている増税政策は、将来の社会保障を担保する政策には程遠く、言わば小手先で自らの政権維持を図ろうとするものに他ならないのでは無いでしょうか。
  さらに、此処に来て、大震災による原発事故の国民不安をそのままにして、政府権限で停止中の大飯原発を無理やりにでも再稼働させようとする様子は、あまりにも異常に映るのです。
  
国と電力会社の二人三脚で推し進めてきた日本の原子力政策を、何が何でも守りたいとする大きな守旧派の意志が見て取れるのです。其処には、将来に対する国民の安心や安全は二の次で、原子力政策を推し進めて来た国の行政やそれを取り巻く関係者の権益保持が最優先された結果ではないでしょうか。
  
  野田首相の言動を聞くにつけ、政治演説に用いる裏付けの無い綺美辞麗句を、お題目の様に唱えるのみで、言葉の一つ一つがいかにも軽く真実味と納得性が全く感じられないのです。
  民主党が政権交代して3年、日本国民は、何か政権交代の恩恵に預かったのでしょうか。一度、保守政党に見切りを付けた国民が次の政権に、再度裏切られると言う二重の経験によって、それに呆れた国民の政治離れが加速し無いかが懸念される所です。

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