昨日、4月4日、久しぶりに230円と言う大幅な値下がりを示した東証の日経平均は、今日午前も90円超の続落と成っています。先月、株価について少し触れましたが、3月半ばに入って、10.000円台を突破してきていた日経平均は9日間ほど高値で持ち合い、その後、3月の27日には大引けで10.250円と言う高値引けで引けました。以前、触れました株価の水準を見極める騰落レシオも高止まりしたままでした。
先月、私が株価の位置を見るうえでの参考として、ストキャスティックと言う指数の事を書きましたが、まさに、このストキャスティックが100%ラインにタッチした日が3月27日だったのです。10.000円台に入った日経平均は、3月26日まで9日ほどの持ち合いの後3月27日に戻り高値を付け、4月に入って、5日後の昨日、今日と大幅な値下がりを示し、日経平均は、3月8日以来の10.000円割れを更新しています。日足ベースでのストキャスティック指数も一気に0%まで急降下しました。
10.250円の高値引けの翌日、3月28日の日経新聞の朝刊には、あたかも、株価は、このままの過熱感を引き摺ったままでも、ゆっくり高値を更新していくと言う記事が載っていました。それも、ご丁寧に各金融機関のアナリストと称する人たちのコメント入りでした。
このように、経済に特化した日本経済新聞でさえ、株価が高値を更新した、まさにその時をめがけて、強気の記事を掲載する傾向があります。
中国の景気減速の記事や米国の第3次金融緩和が遅れそうだとか、、それに昨日はスペインの国債入札が目標の最低限で、その金利が5%半ばに跳ね上がっていると言った、悪材料が原因だと言われていますが、切っ掛けはオーストラリアの景況感の減速だそうです。しかし、切っ掛けは何でもいいのです。1月、2月と、最近では大幅な買い越しを続けていた外人買いが、日経平均の1万円接近とその更新あたりから、買い越しが額が急速に細ってきていたと思われます。日本に先駆けて、超悲観の状態を抜け出してきていた海外株価に比べて、出遅れていた日経平均の修正高が、ほぼ達成されたと思われたからです。。
そうした、外部材料が出る前に、株価の内部要因の方で、大概、株価を上下に方向付ける原因が蓄積されているものです。
週足の一目均衡表上でみると、雲の上限は9.500円になっており、転換線も基準線の上を上昇方向に向かっていることを考えると、早晩、当面の過熱感を冷ます為のいいタイミングになったのではないかと、思われます。
個人で個別の株式を買われている方の多くが、日経平均が10.000円を更新してきているのに、手持ちの株式は、ちっとも思ったような利益が上がらないと、感じておられたのでは無いかと、想像されます。私は、株価は値下がりによって、初めて値上がりのエネルギーが溜め込まれると思っています。ですから、上がり続けている間は、株価下落のエネルギーを蓄積する過程とも言えるかもしれません。
しかし、新年度入りした株価も、これからの国内景気の状況と、欧米の景気やユーロ圏の国家ベースの金融情勢に注意が必要である事には変わりは有りません。
特に、一部大手小売業や自動車販売に変化の兆しが報じられていますが、日銀の短観にみられるように、国内の景況感は大きく好転する状況からは程遠い状況と言っても差し支えないと思われます。
更に個人的には、日本の国民生活は、大きな政治的不安定を抱えており、原発の処理を含めたエネルギー政策においても、経済効率以前の決断が求められるかもしれません。
この先を見通す事も、大変難しいですね!
0 件のコメント:
コメントを投稿