季節がめぐり、年の過ぎるのがとても早い。家内の実家の母を連れて、平等院の藤棚を見に行ったのを去年の5月の事と勘違いしていた。今、89歳の母を連れての藤棚の見物は、一昨年のことだった。宇治の平等院までは母の家から車で15分。その頃から母の足元はおぼつかなくなっていたが、それでも、藤棚の下で写真を撮り、娘と手を取り合って砂利道を歩いてくれた。
昨日、偶然、近所のお宅の藤棚を見て、母と一緒に行った平等院の藤棚を思い出した。毎年、一緒に出かけた桜の花見も、今年は見送った。あれほど、外出を好む母が、今年は何処にも行きたくないと言い出したのだ。耳が遠くなっているが、気の確りしている母は自分の体力が失われていくのを実感しているようで、前ほど乗り気では無くなったのだ。
私達も大概長く生きてきたが、まだ母には大きく及ばない。子供達の手が離れた今、これからの季節の歩みは、案外速く感じるのかも知れません。
折々に、季節を感じながら健康であることが、どれだけ幸せな事なのかをかみ締めながら生きていかなければと思うのです。今年は、是非、平等院の藤棚を写真で母に見てもらおうと思っています。何時までも元気な母を願いながら。
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