2011年5月10日火曜日

遊び友達

  私の友人に本当のクラフトマンがいる。木工から金属加工、皮細工にパン焼き、油絵は描くし写真は日課になっている。彼は、それらの日常を自分のホームページで公開している。
元々、技術屋の彼は自分が製作を思いつくと、丹念にその方法を調べて、課題を見つけるとその課題の克服に気持ちを集中するらしい。そしてその課題が克服出来ると、とても満足して楽しいと書いている。
 彼から、私に何か作ってみないかと誘いがあって、木の模型作りなどをやってみたが、そのときはとても集中して、時間の立つのも忘れるくらいだった。しかし、やはり長続きしない事が分った。
彼とは、子供の時からの付き合いだが、そういえば、その時からなにか作っていた。
 今、思い出しながら顔がほころぶのだが、長めの鉛筆キャップにマッチのリンを削って中に詰め
ロケット遊びをしたことだ。ローソクか何かで下からあぶると、中のリンが発火していきおい良く飛び上がる。ぜんぶが全部成功したわけでもないと思うが、楽しかった小学生の頃の思い出だ。
 彼は優秀で大学は工学部に進み、私は私立の経済学部に進んだ。
社会に出てからは、互いに会えることも少なく、たまたま、私の転勤先が彼の勤め先と近くなった時、それでも一度か二度会えたくらいだった。
 今は、お互いにリタイヤして淡々とした日常を過ごしているが、現役時代はお互いに色々な事を経験してきた。たまに、彼のホームページのコメントで当時をうかがわせる記述があるが、責任ある立場で身を削ってきた事が伺われる。
 そんな時を過ごして、いまの彼の子供の頃に帰ったような製作の日々があるのだな、と感じている。私は、ともすると、何もせずに無為に一日を過ごしてしまうことがあり、少しは彼から刺激をもらわなければと思っている。

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