よく商品のキャッチフレーズに、「何も引かない、何も足さない」と言うのが有りますが、二日前に届いた、LINNのインターコネクト・ケーブル BI12は正にその形容にぴったりする、アナログ・インターコネクトだと思いました。
JBLのアクティブスピーカーCAS-33を購入した際、ラトックのヘッドホンアンプ、RAL-2496UT1との接続ケーブルが付いて来ていましたが、ミニジャック接続の見るからにチープなY型ケーブルで、幾ら何でもこれではと、30年以上前にパイオニアのイクスクルーシブ M4aと言うA級のパワーアンプを購入した際、それに付いて来ていた、RCAのインターコネクト・ケーブルを間に合わせに流用していました。
当時、パイオニアのM4aと言うパワーアンプは、ピュアーオーディオの製品として、パイオニアが拘りを持って売り出したA級出力のパワーアンプで、それに付属の接続ケーブルも、RCAのピンジャックに金メッキを施し、当時としては音質に拘って作った物だと言われていました。
流用したと言っても、当初から、十分これでも良いかと思わせる程のパホーマンスを示していたのです。上は、少し華やかな軽い響きで、低音部も卒なく下までカバーしていました。
ニヤフィールド・オーディオと言って、パソコンを真ん中にして、2メートル四方の音声フィールドの中で、ピュアー・オーディオに肉薄する環境を構築する事が出来ないか、私なりの実験が進行していました。
朝起きてから夜寝るまでの間、日々、8時間以上、アンプとアクティブスピーカーの電源を入れっぱなしにしていますので、スピーカーのエイジングもほぼ、終わっている状況だと思います。
ニヤーフィールドの環境セッティングで、これ以上の音声の変化を求めるとすれば、私の経験から考えて、RCAのインターコネクト・ケーブルの変更が取りあえずの実験かと考えました。
そこで、色々調べてみましたが、最初から高価なケーブルは対象からはづし、アキュフェーズのLS10インターコネクトや英国コードのコブラ3あたりか、ラックスそれにオヤイデの750を選択肢にネットで見ていると、LINNのBI12が格安でオークションに出されていました。もともと16.800円の定価のケーブルが中古ですが4.500円で手に入りました。
英国のLINNのオーディオアンプを購入すると、接続ケーブルとしてこのケーブルが付属されているようですが、オークションに出された方は、それを使わず、仕舞ってあったそうです。
届いたLINNのBI12は、線がとても細く、どんな物かとパイオニアからLINNに繋ぎかえた瞬間、とても安心しました。変える前は、余計なことをしたかな、と一瞬思っていたのですが、スピーカーのエイジングが進んでいたのが良かったのか、とてもお行儀のいいと形容すれば良いのか、整った本格的なアンサンブルが聞こえてきました。私のメインのオーディオシステムと、遜色無いと言えば語弊がありますが、パソコンの前で醸し出される響きは一級品のアンサンブルに聞こえました。
私は、常時9局ほどの世界のインターネットラジオをパソコンのiTunesサイトに登録していて、Linn CLassicalやAVRO De KlassiekenそれにVenisu Classic Radio等を主にBGMの様に流しています。今、聞こえてきたジンマーマンのピアノで小沢がボストン交響楽団を指揮している、おなじみのラフマニノフのピアノ協奏曲第二番の演奏が、私の眼前に気持ち良く広がっています。
「何も引かない、何も足さない」LINNのBI12は、音楽ソースを有りの儘に引き出す本格的なオーディオ・ケーブルとして、私見ながら一押しのコストパホーマンスであると思いました。
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