2012年5月6日日曜日

宇治の炭山工芸村

 宇治の母の所から宇治橋に向かい橋を渡って黄檗山萬福寺の方向に行くと、その先に木幡と言うJRの駅がある。この木幡の信号を右に取って、御蔵山に向かう坂を登って行く所に、うちの奥さんが兼ねてから訪ねてみたいと言っていた、炭山工芸村と言う地域があるとの事だった。 
 朝、母の所に着いた時は小雨が降っていた。今日は不安定な天気だと思っていた所、昼過ぎから雨が上り日が差してきた為、思いついて炭山陶芸村の荒木窯を覗きに行く事になった。
 私はこの木幡駅の信号を山側に上って行く道に見覚えがあり、その道は日清都カントリーと言うゴルフ場のある場所で、京都勤務か大阪勤務の折、そこで行われたゴルフコンペに参加した事があった。途中までは、とても整備された住宅地になっており、住宅街を過ぎたあたりからゴルフ場に通じる細い山道が続く。宇治市住山地区は、この日清都カントリーの入り口を過ぎて、益々細い山道に入って行く。車が行き交う事の出来ない様な登りの山道の峠を越えて道を下って行った先に、ようやく人家が見えてきた。宇治市街から一山越えた山里に、何十軒かの陶芸作家が窯を構えている陶芸村が有った。
 陶器の展示販売をしている、小さなギャラリーが目に入り、そこで品のいい女性に荒木義隆さんの工房を訪ねて荒木窯の場所を突き止めた。
 うちの奥さんが料理研究家の栗原晴美さんのharu-miと言う季刊誌で、料理が映える器として紹介された食器を見て、その陶芸家を知ったと言う。その後も、宝塚の園芸振興センターの中の陶器のギャラリーで販売されていた実物の陶器にふれて、以前から、母の実家に近い宇治の荒木窯を一度訪ねてみたいと思っていたようだ。
 陶芸村には、協同組合炭山工芸村と言う看板が立っていたが、兵庫県の今田町にある立杭焼きの里や、信楽焼の窯元が集う信楽などとは違って、山里の狭い地域に何軒かの陶芸家が工房を構えている、と言った風情だった。しかも、荒木窯も連休の為か入り口は閉まっており、陶芸家の工房を拝見する事も叶わなかった。
 村のギャラリーの女性が、今下りて来た道に沿って行くと、宇治川の天瀬ダムの方に出て平等院の前から宇治の市内に帰ることが出来ると、教えてくれた。
 下りて来たよりももっと狭い山道が続き、引き返す事も出来ずにそのまま進むと、ようやく宇治川の上流に出た。宇治川に掛かる鉄橋を渡って左に行くと宇治田原で、右に行くと宇治市内の標識を見て、ヤレヤレだった。宇治橋を渡った先から、山を越えて宇治川の上流に下りて来ると言う、普段はあまり走らない細い山道のドライブとなったが、宇治川の流れと山の緑はとても清々しい景色だった。

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