2012年5月2日水曜日

一級河川円山川の記憶

 神戸勤務の現役の頃、会社で蟹を食べてゴルフをすると言う企画が立てられた。役席だけの少人数で兵庫県北部の城崎まで福知山を経由して車を走らせた。
蕎麦で有名な出石から豊岡に近づくにつれて、水を満々と湛えた一級河川円山川の川沿いを走った。蟹を食べる事が企画に入っていたので、秋も半ばを過ぎた頃だったのかも知れない。
その時の、ゆったりと水を湛えて流れる円山川沿いの景色が好印象で、いまだに豊岡の印象として私の記憶の中に残っていた。
ゴールデン・ウイークの前半が終わった時点で、久し振りに車で遠出をしようと兵庫県の北部を目指して車を走らせた。宝塚の駅前を通って、176号線を福知山方面に一直線の行程になる。
篠山までは何時ものコースで、能勢方面を回る東ルートと、今回の176号線を北西に向かうコースの二通りのルートでしばしばドライブするコースなので慣れていたが、何時も丹波町に入る事は無く篠山で引き返していた。
 今回は、足を延ばして、まず福知山を目指した。連休の谷間で道はすいており、少し曇り空ながら気温は22度とまずまずのドライブ日和だった。福知山市街に入るなり、前方の高台にこじんまりした福知山城が見えてきた。車での小旅行で去年は、松江城の天守閣にアンディーを連れて登ったり、岡山の烏城や和歌山城、それに近場の篠山城跡など、訪れた先にお城があると休憩を兼ねて訪れているのに気が付く。
明智光秀か造ったと言う福知山城は、明治の武士制度の廃止や城郭の取り壊しで、お堀も埋められたらしく、後に市民の強い要望から城跡に天守閣の建物だけが再建されたと記されていた。
 大阪城や姫路城などとは比べ物にならない小振りな城ながら、小さなお堀をまたぐ太鼓橋が設けられていて、趣のある佇まいが感じられた。
福知山市街に入るまでにも、丹波町の春日では、徳川家光の乳母を務めた、春日局の故郷の表示が有ったり、それらの地域が、いまだに何百年も前の歴史に拘っている様子がうかがえて興味深い。
福知山を出ると、間もなく426号線に入り、但東町から出石市街を通り円山川沿いの道に出て、いよいよ目的地の豊岡市街に到着した。
円山川に合流するまで、水の綺麗な出石川沿いを走る。川は水量が少なく、水鳥等も見られた。
円山川の水量も、今日は少なくて以前の私の印象とは違ったが、周りの長閑な風景は変わる事はなかった。
途中、出石のドライブインに立ち寄って、お土産に出石そばを購入、出石焼きの陶芸館などを見学して、豊岡のコウノトリ公園を目指した。
所が、コウノトリ公園は休園日になっていた。訪れた人たちも施設の周りで遠目に観察するしかしょうがなく、私たちも、そこで暫く時間を過ごして帰路に就いた。
帰りは福知山ICから舞鶴若狭道に乗り中国道を経由して自宅に帰り着いた。全行程、ほぼ300キロのロングドライブで、朝9時30分出発で、帰宅時間は丁度19時となった。

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