2012年1月22日日曜日

子供の放射能被爆

本当にこんな総理大臣や政府を頂いている日本は大丈夫なのかと考えてしまう。原子力事故直下の福島県が、県の子供の医療費を無料化にする様にとの知事の要請に対して、最初は十分検討するとしながら、医療費がかさむのではないか、それに対応する医師不足が問題になるのではないか、更に、他府県との公平性が問題になるのではないか等と言う理由を挙げ面って、無料化の要請に対して実施を断念する結論を固めたと言うのです。
無料化の実施には、100億円の費用が見込まれるとの事ですが、日本の将来の社会保障を支える為にと、ごり押しとも取れる大幅な消費税増税を唱えながら、原発事故で広範な地域の子供の放射能被爆が懸念される被災県でのささやかな要請を断念すると言う判断は、如何いう政治感覚なのかと驚かざる終え無いのです。ほとんど、国家運営の判断や経験に乏しい総理大臣と、誰が見ても軽薄に見える財務大臣コンビが、バックの財務官僚に支えられて、この難しい日本の内政状況を取り仕切ろうとしてしているのです。国民に対する適切な政策の取捨選択の判断に問題は無いのでしょうか。
東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故から、10か月も過ぎていると言うのに、事故後、原発から放出され続けた放射性物質の政府の除染の取り組みは、民間の除染業者の入札が始まったばかりだと言う対応の遅さです。この間にも建設用の石から高濃度の放射性反応が見つかり問題化しています。政府の原子力事故由来の放射性物質に対する対応が、事故当初からはなはだ稀薄に感じられてなりません。
原発事故発生以来、民主党政府は国民に対する適切な情報開示を故意に伏せてきた流れがあると思うのです。最近になって、文部科学省がSPEEDI(放射能影響予測調査システム)の情報を、国民に開示する事なく、外務省が国内の米軍と米国政府に対して、事故発生後一早く情報提供していた事実が明るみに出ましたが、この件についても政府の釈明も聞かれず、どうしてかマスコミも大きな問題として追求していません。
政府の官房長官として当時の状況を全て知り得る立場にあった枝野幸雄氏が、現在も通産相として、ストレステストで休止中の原発再稼働の問題を所管していて大丈夫なのかと危惧されるのです。
彼の発言や答弁を聞いていると、政府にとって都合の悪い事や公にしたく無い事を、弁護士らしく言葉巧みにカモフラージュする術に長けている、典型的な口先男のイメージが付きまとうのです。
事故からまだ一年もたたない中、風評被害を恐れると言う理由からか、食品に対する放射能問題も徐々にトーンダウンしています。放射性物質がより多く降り注いだ福島第一原発周辺県の子供達の健康調査と経過観察だけは、今後疎かにしてはならない大切な問題ではないでしょうか。

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