冬至を過ぎた今朝、風は冷たいが空はよく晴れ渡っていて、折り返しの坂道を自宅近く迄上がって来ると、小さなつつじヶ丘交番の表に、日の丸の旗が出ていた。アア、天皇誕生日の日の丸の旗だと気付いて、昔、実家では国の祭日には何時も、日の丸の旗を出していたのを思い出した。
今時、こうして歩いてきても、家の前に日の丸の旗を出している家は、皆無と言っていいほどだ。
平成も年が変われば24年目に入る。私の父は明治生まれで、亡くなって30年以上が過ぎたが、この間の世相の大きな移り変わりを感じる。日本は戦後の65年の間に経済の成長と、長期の低落を経験してきて、あちこちで、戦後の昭和を懐かしむ声も聞こえて来る様に成った。
家に帰ってテレビを付けると、天皇、皇后両陛下が東日本大震災の被災地を見舞われる映像が流されていた。78歳になられて、現在もご公務を精勤に勤めておられ、そのお体へのご負担が懸念されている。そんな折、巷では、皇室と皇室に並ぶご一家に男子のご出生が少なく、将来の皇室の安定的な存続について議論が起こって来ている。
今朝の新聞報道で、政府は、女性皇族が結婚後も「女性宮家」の創設を念頭に皇室典範改正案を取りまとめる方針を決定した、との記事が目に入ってきた。
自民党時代の小泉政権で、有識者会議が設けられ、女性、女系天皇を認める報告書が提出された経緯があるが、それ以降議論は立ち消えになっている。
今回は、野田政権と宮内庁が中心になって方向を取りまとめるとあるが、有識者会議の創設は、意見集約が難しくなると言う理由から見送られると書いてあった。
私にはに古代史に詳しい友人がいるが、改めて、天皇と皇室の成り立ちについて、宮内庁のホームページを覗いてみた。
紀元前660年の神武天皇以来125代の今上天皇まで、数えれば2600年を超えるとされる皇統の系譜は、世界でもエチオピア王室に次ぐ2番目の長さと書いてあった。古事記や日本書紀の記述などの研究から、実在が確認されているのは15代応神天皇からとされていて、それ以前は神話の世界になっているらしい。どちらにしても、とんでもない天皇と皇室の系譜を垣間見て、皇室についての問題は、ある意味、日本の国の成り立ちにまで及ぶ極めて重大な問題であり、今の内閣などが、国民的論議も無しに軽々に論ずる事柄ではないと考えられるのです。
ある一定期間を設けて、様々な知見を広く集めた上で、十分な論議がされるべき問題であり、一部の有識者会議や政府、宮内庁などの狭い範囲で皇室典範はいじってほしく無いと思うのです。
特に、現野田総理や、その内閣でこうした国民的問題が論じられる事自体が、おこがましいと考えられます。何故なら、個人的には、現在の民主党政権自体、皇室や皇統とはとても縁の遠い政治主体であり、その様な政党によって軽々しく皇室典範の改正案などを取りまとめてもらいたく無いと思うのです。
現在の天皇、皇后両陛下と皇室は、そのご努力によって、国民に広く親しまれ国民の象徴としてのお勤めを果たされています。皇室の将来の安定的な発展について、皇室のご意向を十分汲んだ上で、慎重に検討されるべき問題だと考えるのです。
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