一国の総理大臣の口から、まさか、「精神論だけでは生活は成り立たない」と言う言葉を聞くとは思いませんでした。自ら大飯原発の再稼働を決断した事に対する非難の声が高まり、その弁明の言葉として述べられたものと思います。
では、社会正義や将来ビジョンに対する人としての信念や理想、理念を持た無くて、国政を担い国民をリードして行く政治家としての資格があるのだろうかと問いたいのです。
そこを、精神論と切り捨てて何処に国をリードする政治家として選ばれた意味があるのだろうかと考えるのです。
東日本大震災から1年3ヶ月目の今日、それによって引き起こされた福島第一原子力発電所事故を受けて、世界の多くの先進国ではエネルギーとしての原子力発電の根本的な見直しの議論が始まっている所です。日本の総理大臣が、その事を精神論として退けるのを、私は聞き捨てにする事は出来ないと考えています。その様な考え方しか持ち得ない政府や政党に、この先の国の運営を託し続けて良いはずはないと確信するからです。
これが、日本の国政を代表する総理大臣かと思うと、真に情けない限りではないでしょうか。
最初から、その様な人物しかこの国を担う人材はいなかったのかを、私たち皆で考えなければならない時に来ていると思います。
政治家を目指した当初から、政治家として何を成したいかと言う理念を持ち合せず、国会議員や国の大臣に成る事が最終目的の職業政治家達を日本の政治から取り除いて行かねば成らないと考えます。
幸い今日、消費税増税法案が、今の国会会期中に衆議院で可決されなければ、野田総理大臣は解散、総選挙も辞さぬと言う意向を表明したと、夕方のニュースが伝えていました。大歓迎です。!
すでに、与党としての存在感を失いかけている民主党と、それに馴れ合って、あわよくば消費税増税法案だけ民主党の手で上げさせ、後のお下がりに有りつこうとする自由民主党と言う野党第一党も、次の総選挙となれば、民主党とあまり違わない憂き目を見る事になるのではないかと考えています。これまで国政の表に立って、やりたいように国民を愚弄してきた両党のつけは、必ず払わされる事になるのではないかと期待しています。でなければ、この国は救われません。
今の、小選挙区制も含めて、国会議員の選挙の有り方についても、議論が巻き起こることを期待するのです。様々な、民間有識者の委員会を創設する事と、重要な個別の政策や国政の代表決定については国会議員による馴れ合い談合では無く、国民投票による国民の直接選挙が議論されるべきだと考えます。政党や政治家の甘い語りかけに迎合するのでは無く、私たちの責任ある目線で、国の有り方に関心を示さなけばならない時期に差し掛かっていると感じています。
僭越ながら、野田総理の「精神論だけでは生活は成り立たない」発言を聞いて、今日、私の胸の内にむらむらと湧き上がった感想を書いてしまいました。
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