私のような現役を外れ情報も無い高齢者でも、3月11日以来の原発事故での政府の情報発信は、可笑しいと感じた。原発事故から放出された放射線の量が、けたたましい量であったにも関わらず、政府は正確な情報を国民に、「意図的」に開示しなかった。水素爆発以降、地域に降り注ぐ放射線は、地域とそこに住む人々を飲み込んでいた事になる。当時から政府の情報発信の前面に立っていた官房長官が,今も、臆面も無く地域で出荷する肉牛の全頭検査云々、と記者会見の場に出ているが、そのこと事態、それを聞いている人達は可笑しいと思わないのだろうか。今回の汚染牛肉の出荷は、確り機能している政府であれば、確実に防げた事で、それを出荷した農家には責任は無い。
また、この時点で政府は放射性物質の影響が懸念される地域について、機械的に同心円を描き20キロ、30キロで計画的とか自主避難とか避難準備区域等と、中途半端な指示を繰りかし、しかも「人々の健康に直ちに影響するものではない」と無責任極まりない情報発信を繰り返して来た。
そして、なし崩し的に強制避難を打ち出して来ると言う不手際を繰り広げて来たのです。家畜の餌になった稲わらが、大幅に基準を超える放射線の汚染を受けていたと言う事実は、それ以前に、地域住民は相当量の放射能被爆を受けていたと考えるのが妥当では無いでしょうか。今になって福島県民の体内被曝検査を始めると言っているようですが、全てが、後手後手に回っており、こうした事実に付いて周りから大きな声が上がらない事が、全く不思議でなりません。
この事は国民の信頼を大きく損う不手際です。天災後の人災と言っても過言で無い不手際は、国民の生命と財産に致命的なダメージを与えかねません。
報道機関も、政局がらみの動きばかりを追うのでは無く、もっと事の本質をとらえた、現政府の機能不全の実態を追求する報道に、焦点を当ててもらいたいものです。
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