2012年5月27日日曜日

夏の暑さの前に

  日中は夏日を思わせる天気になったが、意外に風が心地よい。湿度が無くカラッとしているせいかもしれない。この分なら、気象庁も政府も、7月に去年並みの猛暑に成ったら、関西電力管内の計画停電も、などとしきりに脅かしているが、今年の夏はひょっとするとすると、暑さの期間が短いのかも知れないと思ってしまう。それでも、実家の庭の25度近い外気温の下で車を洗っていると、さすがに日差しの暑さを感じた。
  
  昨日、ニュースで福島第一原子力発電所の4号棟の内部が初めてカメラで映し出されたが、水素爆発でぼろぼろに成った同じ建屋に原子炉の4号基と1535本もの使用済み核燃料が保管された燃料プールが有るのを見ると、ゾッとする人もいたのでは無いでしょうか。
  私の様な、知識のない素人にはピンと来ませんが、もし4号基が破損し、その拍子で建屋に有る使用済み核燃料プールが崩れたり、冷却機能が損傷したりすることを想像すると、当時、首都圏を含む東日本が、日本から失われるかもしれいと考えて、狼狽えた首相がいても不思議ではないと思うのです。事実、米国の政府や原子力の専門機関は、その可能性について言及していたと伝えられています。
  福島第一原子力発電所の4号機の建屋の様子を見せられた一般の国民は、日本中に54基もの原子力発電所があり、福島第一原子力発電所と大きくは違わない配置や構造でそれらが日本の各地に存在している分けで、人々は直感的にこれはヤバイと実感するのでは無いかと思うのです。地域が経済的にそれらの原発に依存しているとか、してい無いとかと言う以前の問題で、その地域やそこに生活する住民や家族の存続にかかわる問題だからです。
日本の様な地震大国で、いつ何処でどんな規模の地震が起こるのか、実際は予測が出来ないからなのです。一所に集中して何基もの原子炉を並べて、なおかつ使用済み核燃料と言う、途轍も無く始末に悪い代物の後処理が避けられない原子力発電事業その物の将来に渡る継続性につて、地域と国の存続を掛けた国民的議論を行わなければ成らないのでは無いでしょうか。
  水素爆発に見舞われた、4号基建屋の惨状を見、ましてや、そこに使用済み核燃料が保管されていた事実を知って、つくづく、国の経済問題や企業活動を理由にした原子力発電の必要性と、国民や将来を担う子供たちの命を引換には出来ないと思うのですが、それは考えすぎでしょうか。
  強い日差しの下で汗をかいた後、実家の和室の畳の上で、午後はゆっくり昼寝をすることが出来ました。

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