2012年2月28日火曜日

玉筋魚漁の季節

兵庫県の明石漁協で、「いかなご」を水揚げするニュースが流された。明石の魚の棚商店街に行くとこの季節、どの魚屋の店先にも、「いかなごのくぎ煮」が売られています。
昔、新地の小料理店で、しめに出された「くぎ煮」を添えた白いご飯の美味しかった事を思い出される。いや、あれは、「いかなご」とは違って「ちりめん山椒」をまぶしたごはんだったかもしれない。
どちらにしても、この明石海峡から播磨灘にかけてのいかなご漁の水揚げも、関西の春を前にした
風物詩の一つに成っているのです。
昔から、甘くたきあがった釘煮は、やはり美味しい。しかし、調べてみると京都当たりでは、いかなごの釘煮よりは、先ほどの「ちりめんじゃこ」を和歌山の実山椒とともに、これもほんのり甘く炊いた、「ちりめん山椒」が良く食べられて、「いかなごの釘煮」はあまり好まれないのだそうです。
ちりめん山椒はマイワシやウルメイワシ、カタクチイワシ等鰯類の稚魚を天日干しにして甘辛く煮たもので、関西ではよく見かけるものです。
いかなごと言う魚は何の稚魚かと思って、奥さんに尋ねてみると、「かますごの稚魚じゃない?」と返って来た。
調べてみると、それは、すずき目いかなご科の魚類と記されていた。大阪湾から播磨灘にかけてが、最もおおきな漁場で、年間に10万トンの水揚げだそうだ。漁獲量も厳しく規制されており、春を前にしたこの時期が、短い漁の解禁期間に当たり、明石漁港のある魚の棚周辺では、この時期、いかなご一色に成るのだそうです。
ちなみに「いかなご」を漢字で書くと「玉筋魚」と書くのだそうで、不勉強でそんな読み方を初めて知りました。東日本ではこうなご(小女子)関西では当歳魚の稚児を新子と呼び、北海道では成長した「いかなご」をおおなご(大女子)と呼ぶのだそうです。
成長して、水温が15度以上に成ると海底の砂に潜ってすごすと書いてありました。
  近くの風物詩と言っても、何となく耳にしていて、その中身を詳しく知らない事が多いように思いました。

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