2012年2月20日月曜日

日経ダウ一時9.500円台へ

  今日午前中、車の中で東京証券取引所の日経ダウ平均株価が9.500円台を回復したと言うニュースを聞きました。それと無く、いつも横目では見ていますが、特にチャートを出して、株価が如何なっているかを調べようと言う気にもなりません。
日本の企業や株価を取り巻く環境や条件が、あまりにも読み難く、特に、今の政府や政党による日本の政治状況に落胆(がっかり)しているからです。
欧州でのギリシャ支援問題が当面の山場に近づき、ギリシャ議会で大幅な緊縮財政が合意されたというニュースから、欧州の財政問題に目先の目途が見えて、欧州発の金融波瀾の不安が幾分和らいだ事の影響かもしれません。対円でユーロが105円台に戻してきました。
それと、FRBが、1月25日の連邦公開市場委員会(FOMC)の表明で、少なくとも2014年迄ゼロ金利政策を継続すると表明したあたりから、日経ダウ平均も米国の株価に引っ張られて9.000円台に乗せて来ていました。ここの所、久しぶりに海外のファンドによる日本株の買い越しが続いているようです。
あたかも、日本では白川日銀総裁が国会に引っ張り出されて、全然、国内のデフレが治まらないこ事を追及され、「金融政策だけで経済のデフレは治まらない」と、苦しい答弁を余儀なくされていましたが、昨年10~12月のGDPが1%のマイナス成長になった事で、それを基にして、2月14日、日銀による更なる追加金融緩和が発表されました。
この事態に、為替が円安方向に動き出しました。いつまで続くかわ分かりませんが、一息入れている企業関係者も多いはずです。
そこから、国内の株価も弾みが付いて来て、今日で確か5日連騰ではないかと思われます。そうはいっても、12年3月期通期の企業業績は、輸出主導の大手電気機器メーカー中心に大幅な減益ないし赤字決算を余儀なくされており、来期の見通しも全く定かでは有りません。調査機関の集計では企業を取り巻くPER(株価収益率)も20倍迄来ているようです。
  今年の初め、世の中の事で、少しでも良い事、楽しい事に目を向けようとは思いましたが、相変わらず、楽しい事を目にしたり、耳にする事は少ない様です。
最初の株価の事で少し触れておきますと、株価を取り巻く諸々の情報や環境変化に捕らわれづに、まずチャートだけを眺めて見る事で、色々な理由が後から見えて来る事が有ります。
株価の動きを見るチャートには、普通、株価の歩みを白と黒の棒線で書く罫線が一般的です。その棒線の時系列での繋がりの形で、その先の株価の上下を予想する手法が昔から使われていて、江戸時代の米相場から考案された「酒田五法」と言う古くからの手法等も伝えられているのです。この、白と黒の棒線で表すチャートをローソク足と言い、そこに13週とか26週、長いもので52週の移動平均線と言うチャートを重ねて、株価の水準と、売り買いのタイミングを読んだりしています。
ここでは、一つ一つを詳しく説明する余裕は有りませんが、普段、株価の水準を、こまめにトレースしていない人でも、とても分かりやすい指標を紹介しておきますと、第一番目が、「騰落レシオ」と言う指標です。この指標は、今の株価の水準が高い位置にあるのか、比較的低い位置にあるのかを見る指標なのです。これはとても簡単な指標で、東証一部の全銘柄の25日間の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比で表します。一般的に、70%以下が売られ過ぎ、120%以上が買われ過ぎと理解されています。さて、現在の数字は如何なっているでしょう?
他に、株価の今の水準が高いか安いかを表す指標にRSI(相対力指数)と言う指標が有りますが、それよりも、一目見て分かりやすい指標に「ストキャスティック」と言う指標が有ります。
この指標は現在の株価が最高値に近いのか、最安値に近いのかを示すことで、「買われ過ぎ」とか「売られ過ぎ」とかの市場の過剰反応を読み取る手法なのです。ストキャスティックには%K(-K)、%D(-Fast)、Slow%D(-Slow)の3種類の指標が有りますが、そんなに突き詰めて見るのでなければ、ただのストキャスティックと表されている%Kでいいと思います。
最低が0%で最高が100%ですから、一目で感覚的に分かりやすい指標です。そして分かり易い上に、限りなく100%に近い位置からは、そこでの滞留時間を別にして、後は、下を向いて下がるだけになります。私の経験では、このチャートを眺めていると、理屈を別にして株価のその先が見えて来る様な気がします。80%以上が高値圏、20%以下が安値圏と理解されています。
それと、私はチャートを見る時は、出来るだけ長い期間で眺めるようにしています。
私自身は、昔から株価や相場の全体像を見るときの基本チャートには、一目均衡表と言うチャートを使っていますが、その、チャートに、騰落レシオやストキャスティックの指標を合わせてみるようにしています。それに、各週の移動平均線の上下とその交差(クロス)を参考にする事も有ります。
いずれにしても、「過去を振り返り、現在見て、将来を予想する」と言う社会科学の本質には絶対と言う言葉が有りません。とても難しいので、私は最近、株価をあまり見ないようにしています。

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