2012年1月27日金曜日

どじょうか蛭か

世間には、様々な問題について調べたり、研究している専門家と言われる人たちが大勢いる。その人達は、今の野田総理や民主党の執行部が言っている消費税増税や年金問題について、どう思っているのだろうか。
私は、かねてから、日本の危機的な財政事情を憂うる野田総理が不退転で消費税増税を訴えている問題は、今までの政府予算の支出構造をほとんど変更する事なく、しかも、税収増に繋がる様々な経済対策も何も行わない事を前提とした、問題定義ではないかと思うのですが、如何でしょうか。
なるほど、政権交代後、当初に政府予算の無駄を省くと言う取り組みが、民主党政府によって行われましたが、彼らが事前に予想していた程の削減結果に繋がらなかった事から、益々、財政赤字に歯止めをかける為には、手っ取り早く、欧米並みの消費税増税に頼るしか方法が無いと、思い詰めているのでは無いでしょうか。
しかも年明けの国会が開いた途端に、民主党がまとめた最低保障年金の支給の為には、17%の消費税額が必要になるとする、試算をしていたと言うのです。

私が以前から考える、政府の予算構造の抜本的な変革は、今の日本にとっては、革命的な政治転換と、捉えなければ成らないかも知れません。公務員の人員削減や人件費の引き下げは勿論、その為には、政治家自らが政治家の定員削減や歳費の削減と、お手盛りの政党助成金の縮減など、経費削減の努力を示さなければ成りません。
しかし、それよりも大きな予算の改変は、中央の各省庁にまたがる特別会計予算への切り込みではないでしょうか。今年も政府の2014年度、特別会計予算案は、3兆1000億に決まったと言う小さな記事を見ました。一般会計で税収減と恒常的な赤字予算を抱えながら、特別会計の改変は遅々としています。
すでに、既存の毎年の予算の中に組み込まれた行政組織や公的関連団体の、廃止も含む劇的な改変は、政府が国民に増税を強いる比では無い困難が伴う仕事になるものと思われます。
国家予算の抜本的な削減の取り組みや、国のデフレを克服して税収増に繋げる様々な規制緩和や景気対策を打ち出す事無く、一方通行で国民に消費税増税で負担をしいる事が政治家が今、唯一とるべき道なのでしょうか。
今後の日本を牽引し、リーダーシップを執れる政府や政党は、そうした真の改革を目指して取り組む政治家、政党ではないでしょうか。
 将来日本の展望も示さず、言わば、全てを国民に甘えた政策しか持ち合わせない未熟な政治家達に、国を任せ分けには行きません。
今後、現状を憂うる多くの人達が、もっと積極的に発言していかなければならないと思います。
私は幼い頃、畔道から裸足で田んぼに入ってドジョウやフナを手掴みして遊んだ覚えがありますが、ドジョウの首筋をグッと掴むと、キュと言う鳴き声を上げるのを聞いた気がします。それと、田んぼにはドジョウだけでは無く、人の血を吸う蛭もいるのです。
人の体にくっ付いて、知らぬ間に血を吸うのが蛭ですが、自らをドジョウの様にと例えた総理大臣は、本当は自分は蛭だと気づかずに、そう言ったのかも知れません。

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